●オキシコンチン
強い痛みをおさえるお薬です。
オキシコドン (oxycodone) とは、アルカロイド系の鎮痛剤の一種。
アヘンに含まれる成分のテバインから合成される。塩酸塩(塩酸オキシコドン)がオキシコンチンの名称で市販されている。
分子式は C18H21NO4、分子量は 315.364、CAS登録番号は 。
中〜高程度の疼痛を緩和するために用いられる。
オピオイド受容体にはたらき鎮痛作用を示すものと考えられている。
中でも、モルヒネに比べてμ2受容体への親和性が弱いとも言われており、便秘や吐き気などの副作用が少ないとされる。
経験上、吐き気もモルヒネにくらべて難治性となる割合が低い。
しかしながら、これは便秘や吐き気対策が必要ないということではなく、使用に当たっては十分な配慮が求められる。
現在日本で発売されているのは、徐放製剤であるオキシコンチン、即効製剤であるオキノーム、ヒドロコタルニン酸との合剤としての注射剤であるパビナールである。
一般にオキシコドン40mgがモルヒネ60mgと同等の効果であるとされている。
高用量で他のオピオイドにはない神経因性疼痛への効果が動物実験でも確かめられており、臨床応用が期待されている。
一方、呼吸困難や咳嗽への効果はモルヒネと同等であるとの論文も見られるが、臨床的にはモルヒネより明らかに弱いという意見も多く、議論となっている。
●【働き】
激しい痛みは心身を疲弊させ、平穏な日々を送るのに何よりの障害となります。このような痛みを無理にがまんする必要はありません。昔と比べ、痛みに対する理解が深まり、その治療も系統的にきちんと行われるようになりました。
このお薬には、痛みをおさえる強力な作用があります。とくに持続する鈍痛に効果が高く、一般的な鎮痛薬が効きにくい各種のがんの痛みに有効です。初めから使うのではなく、他の鎮痛薬で十分な効果が得られないがん性疼痛に限り用います。
●【薬理】
中枢や末梢に広く分布するオピオイド受容体の主要な生理機能として、痛みの神経伝達経路を抑制方向に調整する働きがあげられます。つまり、オピオイド受容体が刺激を受けると、痛みを伝える神経の侵害刺激伝達が直接抑制され、また別の神経系統の下行性抑制系神経を介して間接的にも痛みが抑制されるのです。
この薬は、そのオピオイド受容体と結合することで、強力な鎮痛効果を発揮します。作用点であるオピオイド受容体にはいくつかの種類が知られていますが、鎮痛にかかわるのは、おもにμ(ミュー)受容体、次いでκ(カッパ)受容体です。それら2つのオピオイド受容体に活性を示す強オピオイド鎮痛薬になります。
●特徴
•オピオイドと呼ばれる部類の鎮痛薬です。
そのなかでもとくに強力な麻薬系の強オピオイド鎮痛薬になります。
有効限界がない完全作動薬とされ、用量増加とともに作用も増強します。
WHO方式がん疼痛治療法で第3段階に位置づけられ、中等度から高度の疼痛に適します。
•有効成分のオキシコドンは、ケシの実から採取されるアヘン由来のテバインから半合成されます。
作用のしかたは同類のモルヒネと同様ですが、代謝物の違いなどから副作用が多少軽減されます。
吐き気や便秘、せん妄、かゆみなど、モルヒネに比べれば少ないとされます。
また、腎障害時においても比較的安全に使用できます。
•錠剤とカプセルは効き目が長い徐放製剤です。1時間以内に効きはじめ、約12時間持続します。
持続痛をおさえるための基本薬として1日2回定時服用することになります。
•一方、粉薬のオキノーム散は速放性で効き目が早いです。
15分以内に効いてきますので、レスキュー薬として急な痛みの除痛に役立ちます。
● 効能 :中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛
●副作用
重い副作用は少ないのですが、便秘や吐き気、嘔吐、眠けなどを起こしやすいです。
ひどいようでしたら早めに受診し医師と相談してください。
眠けと吐き気は続けているうちに体が慣れて軽くなりますが、便秘は続くことが多いので下剤(通じ薬)で対処します。
異常に強い眠気がしたり、うとうと意識がもうろうとしてくる場合、薬の量が多過ぎるかもしれません。
ことに高齢の人など、過量による呼吸抑制を起こしかねませんので要注意です。
ご家族や周囲の方もその点に気をつけ、異変に気付いたら医師と連絡をとり指示をあおぎましょう。
長く続けていると、体が薬に頼りがちになってくることがあります。このとき急に中止すると、吐き気や嘔吐、頭痛、不安感、震えなど反発的な症状が出現します。ただ、がん疼痛治療においては、強い依存を生じることは少ないといわれています。あまり心配しすぎないで、痛みがおさまる必要最小限の範囲で正しく使用することが大切です。
【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください •呼吸抑制..意識がうすれる、呼吸が弱い・少ない(10回/分未満)、不規則な呼吸、異常ないびき。
•依存..長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなる。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがある(徐々に減量すれば大丈夫)。
•錯乱..混乱・もうろう状態、取り乱す、意味不明な言動
•麻痺性イレウス..食欲不振、吐き気、吐く、激しい腹痛、ひどい便秘、お腹がふくれる。
•肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
【その他】 •便秘、吐き気、吐く、食欲不振、口の渇き
•眠気、めまい、ぼんやり
•尿が出にくい
以上
2014年04月19日
2014年03月26日
鎮痛薬とは。その働きと注意点
鎮痛薬とは
鎮痛剤(ちんつうざい)とは、痛みを和らげたり取り除いたりする医薬品の総称。
非常に幅広い種類の医薬品に対して用いられる。
英語ではanalgesic或いはPainkillerと呼び、ギリシャ語で"〜無しで"を意味する"an-"と、"痛み"を意味する"-algia"の合成語である。
PainKillerは文字通り「苦痛を殺すもの」である。
鎮痛剤は、中枢神経系・末梢神経に様々な効用をもたらす。
鎮痛剤の種類は多種多様であるが、主なものに
1.パラセタモール(アセトアミノフェン)
2.非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs) 例:サリチル酸塩、アスピリン、イブプロフェン、ロキソプロフェン、ジクロフェナク
3.麻薬 例:モルヒネ
4.麻薬成分を含んだ合成薬 例:トラマドール
がある。
鎮痛剤には三環系抗うつ薬や抗痙攣薬など、鎮痛を目的とせず、神経障害を改善するために用いられているものも含まれる。
稀ではあるが、テトロドトキシンなどの一部の毒物にも神経麻痺作用があるため、鎮痛剤として用いられる例もある。
■■■ 主な鎮痛剤 ■■■
●パラセタモールとNSAIDs系薬剤
パラセタモール(アセトアミノフェン)がどのように作用するのかは正確に分かっていない。
しかし、中枢神経に働きかけているという事はうかがえる。
アスピリンなどNSAIDsは、シクロオキシゲナーゼの作用を阻害し、炎症のメディエーターであるプロスタグランジンの生成量を減少させる。
この作用が痛み、更には炎症を抑える(パラセタモールとオピオイドとは対照的)。
NSAIDsとして代表的なものはジクロフェナク、ロキソプロフェン、フェルビナク、フルルビプロフェンなどである。
「NSAIDs:Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)」とは、非ステロイド性抗炎症薬の抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用を有する薬剤の総称。
パラセタモールには副作用はほとんど無いが、肝機能障害を引き起こす可能性があるので投与量は制限される。
NSAIDsは、消化器潰瘍・腎不全・アレルギー反応・聴覚障害を引き起こす要因と成りうる。
また、血小板の機能にも影響を与えるので出血の危険性が増す可能性がある。
ウイルス性の病を罹患している16歳以下の子どもに対する正しいNSAIDsの投与は、ライ症候群の改善に寄与するものである。
●COX-2抑制剤
COX-2阻害剤は、1990年代以降注目を集めた医薬で、NSAIDsに属する。
NSAIDsによって阻害されるシクロオキシゲナーゼ酵素には、少なくとも三つのアイソザイム、COX-1、COX-2、及びCOX-3があることがわかっている。
研究によって、NSAIDsの副作用のほとんどはCOX-1酵素をブロックする事によって起きており、COX-2酵素は炎症作用にかかわっていることがわかった。
NSAIDsは、一般的にCOX-1とCOX-2の両方の働きを阻害する。
このためCOX-2のみを選択的に阻害する薬剤を創れば、胃痛などの副作用のない優れた消炎鎮痛剤になると考えられた。
ロフェコキシブやセレコキシブなど、これに分類される薬品は、NSAIDsと等しい鎮痛効果を持ちながら消化管の出血が起こりにくいとされ、ベストセラーとなった。
しかし発売後のデータ分析によって、消化管出血は起こりにくいものの心疾患の確率が上昇することがわかり、ロフェコキシブは市場から回収された。
これがロフェコキシブのみのことなのか、COX-2阻害剤全体に共通する副作用であるのか、現在議論されている所である。
●アヘンとモルヒネ
モルヒネには、典型的なオピオイドの他、コデイン・オキシコドン・ハイドロコドン(英: Hydrocodone)・ヘロイン・ペチジンなど、様々な副次的な薬品が含まれる。
これらは全て、脳のオピオイド・レセプターに似たような影響を及ぼす。
トラマドールとブプレノルフィンはオピオイド・レセプターの部分活性薬であると考えられている。
オピオイドに影響する薬品を飲む事により、錯乱・てんかんの一種のミオクロニー発作・縮瞳を引き起こす事があるため、その服用量は制限されるべきである。
しかし、この薬品に耐性のある患者については服用限度が設定される必要はない。
オピオイド剤は、効果的な鎮痛効果をもたらす反面、不快な副作用をもたらす可能性がある。
モルヒネの投与を始めた患者のうちおよそ三人に一人には、吐き気や嘔吐の症状が現れる。
これらの症状は一般的には、制吐剤の投与によって改善される。
掻痒症(かゆみ)が発生した場合には、別のオピオイド剤に変更する必要性がある場合がある。
便秘は、オピオイド剤の投与を受けた患者のほぼ全てに起こる症状である。
便秘に対しては、ラクツロース・マクロゴール含有剤・co-danthramerなどの薬剤が一様に用いられる。
オピオイド剤は、適切に用いられれば安全で効果的な麻薬鎮痛効果をもたらすし、中毒症状を起こす危険性も高くない。
ただ、服用量を段階的に減らす場合には、禁断症状が起こらないように配慮する必要がある。
●特筆すべき作用
慢性的もしくは神経障害による痛みをもつ患者には、これらの他に効果的と思われる鎮痛剤が存在する。
三環系抗うつ剤、特にもアミトリプチリンは、中枢神経に起因する痛みを改善する事が分かってきている。
カルバマゼピン・ガバペンチンの正確なメカニズムは、明確になっていない。
しかし、これら抗けいれん薬は、神経障害による痛みを改善するのにいくらか効果がある。
■■■ 主な使用法 ■■■
組み合わせ鎮痛剤はよく組み合わせて用いられる。
例えば処方箋無しで手に入るパラセタモールとコデインの組み合わせは鎮痛に多く用いられる。
鎮痛剤の組み合わせはプソイドエフェドリンのような血管収縮剤と合わせて腫れ物の治療に用いたり、抗ヒスタミン剤と合わせてアレルギー患者の治療に用いられる。
パラセタモール・アスピリン・イブプロフェン・ナプロキセンなどのNSAIDsの使用はハイドロコドンと同じくらいまで作用を弱められたアヘン剤と共に用いる事により有益な相乗効果をもたらすので一般的に併用される。
局所か全身か局所無痛核は一般的には全身性の副作用を避けるために推奨される。
例えば、関節の痛みに対してはイブプロフェンかジクロフェナク含有ジェルが用いられるだろう。
また、カプサイシンも局部に用いられる。リドカインとステロイドは、より長期間の鎮痛ために、関節に注射されるかも知れない。
リドカインは、口腔内の傷の痛みの鎮痛・あまり多くはないが医学的な治療・歯科治療のための局所麻酔に用いられる。
向精神薬テトラヒドロカンナビノールやカンナビノイド剤などの鎮痛剤には、大麻から作られるものと化学合成によって作られるものがある。
ただ、大麻から製造されたものは多くの国で違法薬物とみなされる。
その他の向精神薬にはNMDA受容体拮抗剤であるケタミンや、クロニジン、α2-アドレナリン受容体拮抗薬であるメキシレチン、その他の局所麻酔類似物がある。
●その他、鎮痛剤の補完物質
オルフェナドリン・シクロベンザプリン・スコポラミン・アトロピン・ニュートリンなど、第一世代の抗うつ薬・抗コリン剤・抗けいれん剤は、オピオイドのような、主に働く、鎮痛剤の働きを強化するために多く用いられる。
この併用には、副交感神経系に働きかけで神経障害に起因する疼痛の改善・他の鎮痛剤の作用が調整できるなどの利点がある。
デキストロメトルファンは、オピオイドに対する耐性の形成を遅らせて、NMDA受容体に作用する事によって更なる鎮痛効果をもたらす事が知られている。
メタドンとケトベミドンと、おそらくピリトラミドのような幾つかの鎮痛剤の組み合わせは固有のNMDA作用をもたらす。
補助鎮痛剤の用法は、ペインコントロールの分野において非常に重要かつ発展している分野であり、ほとんど毎年新しい発見がなされている。
医薬品の副作用を改善し、更なる利点をもたらす薬剤も多くある。
例えば、オルフェナドリンを含む抗ヒスタミン剤は、強い鎮痛剤によって引き起こされるヒスタミンの放出を抑える。
オピオイド・メチルフェニデート・カフェイン・エフェドリン・アンフェタミン・デキストロアンフェタミン(英: Adderall, 英: Dexedrine
)・コカインなどの(広義の)覚せい剤は、極度の鎮静作用を抑え、抗うつ薬と同様、痛みに苦しむ患者の気分を高揚させうる。
THC(テトラヒドロカンナビノール)の明らかな効用の一つは、慢性的な痛みによってオピオイドの投与を受けている患者に対する制吐作用であろう。
マリノールカプセル(英: Marinol)・経口・直腸・ハッシュオイル(英: Hash oil)の蒸気吸入は、喫煙によって大麻を吸入するよりも効果的であり、これは多くの医師が大麻の喫煙を止めるように助言を行う事と同じ理由である。
■■■ 中毒 ■■■
連用により薬物乱用頭痛を引き起こすことがある。
近年アメリカ合衆国では、オキシコドンやハイドロコドンなど、オキシコドン・アセトアミノフェン・パラセタモールを複合的に配合したパーコセットとは対照的な単一成分の処方薬による中毒患者が増えている。
単体のハイドロコドンは、ヨーロッパの幾つかの国で錠剤の医薬品として入手ができるのみである。
中毒をもたらすどころか、これら多くのコデインを含むパラセタモール・ジヒドロコデイン・ハイドロコドン・オキシコドン剤などアメリカ合衆国内で用いられる薬品は、服用する者に深刻な肝障害の危険性を負わせる。
冷水や冷媒によって抽出されるオピオイドは薬物乱用者・自己投薬者・合法的な薬の所持者に、これら問題が発生する可能性を減らす。
アメリカ合衆国で販売されているほとんどのハイドロコドン・コデイン・ジヒドロコデインを含む咳止めシロップは、過剰摂取の危険性をはらんでいる。
●代表的な薬物
●パラセタモール(カロナール
,アンヒバ
坐剤)
●アスピリン(商品名:アスピリン
、バファリン
)
●イブプロフェン(ブルフェン
、エスタックイブ)
●ジクロフェナク(ボルタレン
)
●ロキソプロフェン(ロキソニン
)
●コデイン(パラセタモール、アスピリン、イブプロフェンと共に調合されて商品化される。)
以上
鎮痛剤(ちんつうざい)とは、痛みを和らげたり取り除いたりする医薬品の総称。
非常に幅広い種類の医薬品に対して用いられる。
英語ではanalgesic或いはPainkillerと呼び、ギリシャ語で"〜無しで"を意味する"an-"と、"痛み"を意味する"-algia"の合成語である。
PainKillerは文字通り「苦痛を殺すもの」である。
鎮痛剤は、中枢神経系・末梢神経に様々な効用をもたらす。
鎮痛剤の種類は多種多様であるが、主なものに
1.パラセタモール(アセトアミノフェン)
2.非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs) 例:サリチル酸塩、アスピリン、イブプロフェン、ロキソプロフェン、ジクロフェナク
3.麻薬 例:モルヒネ
4.麻薬成分を含んだ合成薬 例:トラマドール
がある。
鎮痛剤には三環系抗うつ薬や抗痙攣薬など、鎮痛を目的とせず、神経障害を改善するために用いられているものも含まれる。
稀ではあるが、テトロドトキシンなどの一部の毒物にも神経麻痺作用があるため、鎮痛剤として用いられる例もある。
■■■ 主な鎮痛剤 ■■■
●パラセタモールとNSAIDs系薬剤
パラセタモール(アセトアミノフェン)がどのように作用するのかは正確に分かっていない。
しかし、中枢神経に働きかけているという事はうかがえる。
アスピリンなどNSAIDsは、シクロオキシゲナーゼの作用を阻害し、炎症のメディエーターであるプロスタグランジンの生成量を減少させる。
この作用が痛み、更には炎症を抑える(パラセタモールとオピオイドとは対照的)。
NSAIDsとして代表的なものはジクロフェナク、ロキソプロフェン、フェルビナク、フルルビプロフェンなどである。
「NSAIDs:Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)」とは、非ステロイド性抗炎症薬の抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用を有する薬剤の総称。
パラセタモールには副作用はほとんど無いが、肝機能障害を引き起こす可能性があるので投与量は制限される。
NSAIDsは、消化器潰瘍・腎不全・アレルギー反応・聴覚障害を引き起こす要因と成りうる。
また、血小板の機能にも影響を与えるので出血の危険性が増す可能性がある。
ウイルス性の病を罹患している16歳以下の子どもに対する正しいNSAIDsの投与は、ライ症候群の改善に寄与するものである。
●COX-2抑制剤
COX-2阻害剤は、1990年代以降注目を集めた医薬で、NSAIDsに属する。
NSAIDsによって阻害されるシクロオキシゲナーゼ酵素には、少なくとも三つのアイソザイム、COX-1、COX-2、及びCOX-3があることがわかっている。
研究によって、NSAIDsの副作用のほとんどはCOX-1酵素をブロックする事によって起きており、COX-2酵素は炎症作用にかかわっていることがわかった。
NSAIDsは、一般的にCOX-1とCOX-2の両方の働きを阻害する。
このためCOX-2のみを選択的に阻害する薬剤を創れば、胃痛などの副作用のない優れた消炎鎮痛剤になると考えられた。
ロフェコキシブやセレコキシブなど、これに分類される薬品は、NSAIDsと等しい鎮痛効果を持ちながら消化管の出血が起こりにくいとされ、ベストセラーとなった。
しかし発売後のデータ分析によって、消化管出血は起こりにくいものの心疾患の確率が上昇することがわかり、ロフェコキシブは市場から回収された。
これがロフェコキシブのみのことなのか、COX-2阻害剤全体に共通する副作用であるのか、現在議論されている所である。
●アヘンとモルヒネ
モルヒネには、典型的なオピオイドの他、コデイン・オキシコドン・ハイドロコドン(英: Hydrocodone)・ヘロイン・ペチジンなど、様々な副次的な薬品が含まれる。
これらは全て、脳のオピオイド・レセプターに似たような影響を及ぼす。
トラマドールとブプレノルフィンはオピオイド・レセプターの部分活性薬であると考えられている。
オピオイドに影響する薬品を飲む事により、錯乱・てんかんの一種のミオクロニー発作・縮瞳を引き起こす事があるため、その服用量は制限されるべきである。
しかし、この薬品に耐性のある患者については服用限度が設定される必要はない。
オピオイド剤は、効果的な鎮痛効果をもたらす反面、不快な副作用をもたらす可能性がある。
モルヒネの投与を始めた患者のうちおよそ三人に一人には、吐き気や嘔吐の症状が現れる。
これらの症状は一般的には、制吐剤の投与によって改善される。
掻痒症(かゆみ)が発生した場合には、別のオピオイド剤に変更する必要性がある場合がある。
便秘は、オピオイド剤の投与を受けた患者のほぼ全てに起こる症状である。
便秘に対しては、ラクツロース・マクロゴール含有剤・co-danthramerなどの薬剤が一様に用いられる。
オピオイド剤は、適切に用いられれば安全で効果的な麻薬鎮痛効果をもたらすし、中毒症状を起こす危険性も高くない。
ただ、服用量を段階的に減らす場合には、禁断症状が起こらないように配慮する必要がある。
●特筆すべき作用
慢性的もしくは神経障害による痛みをもつ患者には、これらの他に効果的と思われる鎮痛剤が存在する。
三環系抗うつ剤、特にもアミトリプチリンは、中枢神経に起因する痛みを改善する事が分かってきている。
カルバマゼピン・ガバペンチンの正確なメカニズムは、明確になっていない。
しかし、これら抗けいれん薬は、神経障害による痛みを改善するのにいくらか効果がある。
■■■ 主な使用法 ■■■
組み合わせ鎮痛剤はよく組み合わせて用いられる。
例えば処方箋無しで手に入るパラセタモールとコデインの組み合わせは鎮痛に多く用いられる。
鎮痛剤の組み合わせはプソイドエフェドリンのような血管収縮剤と合わせて腫れ物の治療に用いたり、抗ヒスタミン剤と合わせてアレルギー患者の治療に用いられる。
パラセタモール・アスピリン・イブプロフェン・ナプロキセンなどのNSAIDsの使用はハイドロコドンと同じくらいまで作用を弱められたアヘン剤と共に用いる事により有益な相乗効果をもたらすので一般的に併用される。
局所か全身か局所無痛核は一般的には全身性の副作用を避けるために推奨される。
例えば、関節の痛みに対してはイブプロフェンかジクロフェナク含有ジェルが用いられるだろう。
また、カプサイシンも局部に用いられる。リドカインとステロイドは、より長期間の鎮痛ために、関節に注射されるかも知れない。
リドカインは、口腔内の傷の痛みの鎮痛・あまり多くはないが医学的な治療・歯科治療のための局所麻酔に用いられる。
向精神薬テトラヒドロカンナビノールやカンナビノイド剤などの鎮痛剤には、大麻から作られるものと化学合成によって作られるものがある。
ただ、大麻から製造されたものは多くの国で違法薬物とみなされる。
その他の向精神薬にはNMDA受容体拮抗剤であるケタミンや、クロニジン、α2-アドレナリン受容体拮抗薬であるメキシレチン、その他の局所麻酔類似物がある。
●その他、鎮痛剤の補完物質
オルフェナドリン・シクロベンザプリン・スコポラミン・アトロピン・ニュートリンなど、第一世代の抗うつ薬・抗コリン剤・抗けいれん剤は、オピオイドのような、主に働く、鎮痛剤の働きを強化するために多く用いられる。
この併用には、副交感神経系に働きかけで神経障害に起因する疼痛の改善・他の鎮痛剤の作用が調整できるなどの利点がある。
デキストロメトルファンは、オピオイドに対する耐性の形成を遅らせて、NMDA受容体に作用する事によって更なる鎮痛効果をもたらす事が知られている。
メタドンとケトベミドンと、おそらくピリトラミドのような幾つかの鎮痛剤の組み合わせは固有のNMDA作用をもたらす。
補助鎮痛剤の用法は、ペインコントロールの分野において非常に重要かつ発展している分野であり、ほとんど毎年新しい発見がなされている。
医薬品の副作用を改善し、更なる利点をもたらす薬剤も多くある。
例えば、オルフェナドリンを含む抗ヒスタミン剤は、強い鎮痛剤によって引き起こされるヒスタミンの放出を抑える。
オピオイド・メチルフェニデート・カフェイン・エフェドリン・アンフェタミン・デキストロアンフェタミン(英: Adderall, 英: Dexedrine
THC(テトラヒドロカンナビノール)の明らかな効用の一つは、慢性的な痛みによってオピオイドの投与を受けている患者に対する制吐作用であろう。
マリノールカプセル(英: Marinol)・経口・直腸・ハッシュオイル(英: Hash oil)の蒸気吸入は、喫煙によって大麻を吸入するよりも効果的であり、これは多くの医師が大麻の喫煙を止めるように助言を行う事と同じ理由である。
■■■ 中毒 ■■■
連用により薬物乱用頭痛を引き起こすことがある。
近年アメリカ合衆国では、オキシコドンやハイドロコドンなど、オキシコドン・アセトアミノフェン・パラセタモールを複合的に配合したパーコセットとは対照的な単一成分の処方薬による中毒患者が増えている。
単体のハイドロコドンは、ヨーロッパの幾つかの国で錠剤の医薬品として入手ができるのみである。
中毒をもたらすどころか、これら多くのコデインを含むパラセタモール・ジヒドロコデイン・ハイドロコドン・オキシコドン剤などアメリカ合衆国内で用いられる薬品は、服用する者に深刻な肝障害の危険性を負わせる。
冷水や冷媒によって抽出されるオピオイドは薬物乱用者・自己投薬者・合法的な薬の所持者に、これら問題が発生する可能性を減らす。
アメリカ合衆国で販売されているほとんどのハイドロコドン・コデイン・ジヒドロコデインを含む咳止めシロップは、過剰摂取の危険性をはらんでいる。
●代表的な薬物
●パラセタモール(カロナール
●アスピリン(商品名:アスピリン
●イブプロフェン(ブルフェン
●ジクロフェナク(ボルタレン
●ロキソプロフェン(ロキソニン
●コデイン(パラセタモール、アスピリン、イブプロフェンと共に調合されて商品化される。)
以上

